禁煙の効果は意外とすぐに出る!?完全にたばこを断つために必要な準備とは
「たばこが健康に悪いのはわかってる。でもやめられない」「たばこをやめたって、どうせ長く喫煙してきた自分は健康になれない」「いまさら禁煙なんて…」そう思っていませんか?侮ることなかれ!禁煙がもたらす健康効果はとても大きいんです!
禁煙はいつ始めてもいいのです。遅いことはありません。自分の健康やたばこにかかる費用を見直して、ぜひ禁煙に踏み出してみてはいかがでしょうか。
ここでは、禁煙がもたらす効果と、禁煙をするときの準備と心構えを紹介します。
禁煙が身体にもたらす効果!意外とすぐに効果を実感できるかも
禁煙は、いつ始めても、身体によい効果が現れます。厚生労働省が公開している「e-ヘルスネット」にも、禁煙を始める年代について紹介されています。
"もちろん禁煙による健康改善は若年で禁煙するほど効果がありますが、何歳であっても遅すぎることはありません。30歳までに禁煙すれば、元々喫煙しなかった人と同様の余命が期待できることや、50歳で禁煙しても6年長くなることがわかっています。"
引用元:厚生労働省「禁煙の効果」
年齢や病気の有無も問わず、禁煙をすれば健康改善の効果が期待できます。「病気があるからなあ」と諦めずに、病気があるからこそ、禁煙にチャレンジしてみませんか?
実は、禁煙の効果は、たばこを吸わなくなってからすぐに現れるんです。
【禁煙の効果が現れる時系列】
たばこを吸わなくなった直後…自分のたばこの煙による受動喫煙を防ぐ。
20分後…血圧と脈拍が正常値まで下がる。手足の温度が上がる。
8時間後…血中の一酸化炭素濃度が下がる。血中の酸素濃度が上がる。運動機能が回復を始める。
24時間後…心臓発作の可能性が低くなる。
数日後…味覚、嗅覚がよくなる。胃の働きが正常化する。運動機能が大きく回復する。質の高い睡眠をとれるようになる。
2週間後…心臓、血管などの循環機能が回復。肌のハリ、ツヤの改善。
1ヵ月~9か月…咳などの改善。気道の機能が正常化することにより、風邪など、病気のリスクが減少する。
1年後…軽度、中等度の慢性閉塞性肺執権の肺機能の改善。スタミナの回復。
2~4年後…狭心症、心筋梗塞などの疾患のリスクが35%減少。脳梗塞リスクも低下。
5~9年後…喫煙時よりも、肺がんのリスクが低下。
10~15年後…様々な病気のリスクが、喫煙していない人くらいまで減少。
このように、早くて数十分後、そして10年後あたりには、大きな効果が現れます。
禁煙をしたら太るって聞くけど、これって悪い影響?
中には、「禁煙をしたら太ったんだけど…?」という方もいらっしゃいます。これも、禁煙経験者には多く見られる変化です。「禁煙をした副作用だ!」と思ってしまうかもしれませんが、これは禁煙の効果が現れている証拠でもあるんです。
喫煙中は、味覚や嗅覚が鈍くなってしまい、食事を美味しいと感じにくくなっています。しかし禁煙を始めると、味覚や嗅覚が改善し、胃の働きも良くなります。そのため、食事を美味しい、と感じて喫煙時よりもたくさん食べられるようになります。
加えて、喫煙をすると血糖値が上がって空腹を感じにくくなります。しかし禁煙をすると、血糖値が上がらないため、「お腹が空いた」と感じやすくなるんです。その結果、たくさん食べてしまい、太ってしまうというワケです。
「太るなら身体に悪いのでは?」と思うかもしれません。しかし、太ることは禁煙をやめる理由にはなりません。太ることを上回るような健康効果が、禁煙することで期待することができます。
「禁煙の効果が現れている証拠だ!」とポジティブに捉えてください。健康的で、運動できるようになった身体で適度な運動をすれば、痩せるだけでなく、より健康な身体を目指せます。
禁煙は継続が命!いろんな障害を乗り越えて進んでいこう!
禁煙の効果は継続することで現れるのです。しかし、禁煙中に限ってたばこを吸いたい衝動が襲ってきます。それは、禁煙し始めだけでなく、禁煙を続けてからしばらく経った後ですら起こります。そのため、吸いたい衝動がおそうたびに誘惑に耐えなければなりません。
「1本くらい、別にいいだろう。」と思う方もいるかもしれませんが、その1本が問題なのです。もし禁煙中にたばこを吸ってしまうと、また1本、また1本とどんどんと次のたばこに手を出してしまいます。頑張って続けた禁煙も、その1本で振り出しに戻ってしまうんです。
吸いたい衝動は、最初はかなりの頻度で現れますが、それも徐々に減ってきます。度々訪れる吸いたい衝動を乗り越えた先に、様々な健康効果を感じることができるのです。
しかし、その誘惑に耐えることが難しいということが、禁煙の難点です。「実際そんなに吸いたくならないだろう」と思う方もいるかもしれませんが、そう甘いものではありません。「禁煙したい!」と思ったら入念な準備が必要です。
禁煙の準備をしよう!まずは何から始める?
禁煙は、「よし明日から!」と唐突に始めるのは危険です。禁煙をするなら、入念に準備をしてから始めましょう。
まず準備することは、「目的」と「理由」です。何のために禁煙をするのか、なぜ禁煙をするのか、これを明確にする必要があります。目的と理由があるだけで、禁煙へのモチベーションが上がりますよ。
健康な身体を目指す、子供が生まれるから、理由はなんでもいいんです。「禁煙したい!」その気持ちを強く保てるような理由をしっかりと考えましょう。この強い理由が、禁煙している時に現れる吸いたい衝動、くじけそうな気持ちを支えてくれます。
目標は、紙に書きだしたり、メモとして残しておくとさらに有効です。いつでも目に入る場所に置いておいて、吸いたい衝動が襲ってきたときは、この理由を思い出してください。
目的と理由を明確にしたら、次は禁煙を始める日を決めます。「いつでもいいんじゃないの?」と思いがちですが、それも実は失敗してしまう要因の一つ。
禁煙しようと思い立った日が、とても忙しい仕事の真っただ中だったらどうでしょう?禁煙もしつつ忙しい仕事をこなすのは、なかなか難しいものです。たばこを吸いたいと思う時は、いつかを思い出してください。ストレスを感じた時や、仕事中の気分転換、仕事がひと段落ついた後などが多くはないですか?どんな時にたばこを手に取っているのかなど、自分の行動パターンを書き出してみるのも効果的です。
仕事が忙しいと、「吸いたい」と思ってしまう場面に直面してしまうことも多くなります。そのため、禁煙を始めるベストなタイミングは、仕事がひと段落し、ストレスが少ないときがおすすめです。気持ちに余裕があると、禁煙に意識を割くことができます。
禁煙中の心構え!自分を思い切りほめましょう!
禁煙は、いかにモチベーションを高め、たばこを吸いたい誘惑に負けないようにするかが大切です。禁煙を始めることは簡単ですが、一番難しいのは継続することです。そのため、禁煙中も自分でモチベーションを高めるような意識掛けをしましょう。
モチベーションを保つ方法の一つは、禁煙している自分をほめることです。禁煙できている自分をほめることで、自信にも繋がります。ほめることは、小さなことでいいんです。「今日もたばこ吸わなかった!」と、思い切り自分をほめてくださいね。
また、禁煙をすると、たばこを買わなくなるので、その分のお金が浮きます。その浮いた分のお金で、定期的に自分にご褒美を上げたりしてもいいですよね。
「禁煙できたご褒美にたばこ1本だけ」は絶対にいけませんよ!たばこではない自分の好きなこと、好きなもののために使ってください。「ご褒美は何にしようか」と考えるだけで、吸いたい気持ちを紛らわせられるかもしれません。
禁煙は、自分にとっても、周りの人にとってもいい影響がたくさんあります。健康的な身体を目指せます。周りの人の健康を守ることにも繋がります。しかし、禁煙は長く、辛い道のりです。そして、その辛く苦しい道の先には、禁煙を達成した自分が待っています。
目的と理由をしっかりと心に刻み、自分をほめてモチベーションを高く保ってください。それが、禁煙を継続するための第一歩です。失敗をしてもいいと思います。是非一度、禁煙にチャレンジしてみませんか?